トラストバンクは、設立から今年で10年目を迎えます。最初は10人もいなかったメンバーが、現在は約350人(2022年3月時点)になりました。一人ひとりのメンバーが、それぞれの経験や意志があって入社し、働いています。
設立10年目という節目に、トラストバンクの「人」にスポットライトを当てた連載を始めます。会社は人の集合体です。どんなメンバーが、どんなことを考えて働いているのか。それを伝えることで、トラストバンクの素顔を見せられたらと思います。
連載第1回目に取材したのは、人事チームの菅原彩さんです。菅原さんは2年前にトラストバンクに入社し、採用面接から社内コミュニケーションの活性化まで、幅広い業務をこなしています。
筆者(大学4年・インターン生)も個人的に就職活動の相談に乗ってもらうなど、さまざまな面でサポートをしてもらいました。若手から役員層まで、幅広いメンバーからの信頼をもつ菅原さん。会社への想いや、人事の仕事の魅力、そして今後やりたいことなどを聞きました。
・多岐にわたる人事の仕事
・人の成長を感じられるから、採用の仕事が好き
・トラストバンクは「内に秘めた想いがあるプロ集団」
・「自分といえばこれ」という強みを見つけたい
ーー現在どんなお仕事をしていますか?
主に3つあります。
1つ目は、中途採用に関わる業務です。
採用部門と共に募集情報を整理→職種に合わせた広報を実施→応募いただいた方との面接→内定〜入社までのフォロー→定期的にデータ分析・振り返りを行っています。
面接では、応募いただいた方のwillと、トラストバンクでできることが合っているか、トラストバンクで働くことが幸せに繋がるのか、という点をしっかり見るようにしています。
代表の川村が「入社そのものは、”目的やゴール”ではなく、その人のビジョンを実現するための”手段”である」とよく言っています。本当にその通りで、ご自身の方向性(will)とトラストバンクの進みたい方向が合うことが、お互いにとってhappyな状態です。
トラストバンクに応募される方にも、ぜひそうした目線で転職活動をしてほしいですね。
2つ目は、採用広報です。求人媒体を用いた情報発信に注力しています。ひとりでも多くの方にトラストバンクの魅力を伝えるため、ストーリーの執筆に注力しています。2022年は採用広報にもっと力を入れていきたいですね。
3つ目は、人財開発です。2021年4月から、全社横断の「人財開発プロジェクト」が発足し、採用・評価・育成の3つの分野で戦略実行してきました。
その中でも、私は採用分科会のリーダーとして、活躍人財の分析や選考体験の向上など、”候補者と企業双方にミスマッチが起こらない”ようにするための施策を設計・運用・検証しています。
今年の2月には外部のプロを呼び、面接官のトレーニングを行ったりと、採用の改善は活発に行っています。
ーーこれまでのキャリアを教えてください。
アパレルの販売員(1年間)→RPO(3年)→PR会社の人事(3年間)→トラストバンクになります。
RPO(採用代行)の会社では、選考の設定や説明会の企画など、新卒採用に関わる幅広い業務を行っていました。社外人事のような仕事ですね。
そこで、内定者から「この会社に入って良かったです」と言われたり、入社して1、2年経った方が会社で活躍していることをクライアントの人事から聞いたりと、人の成長を感じられる採用の面白さに気づきました。
その後、残念ながら会社が倒産してしまい、今度は企業の人事として深く採用に携わりたいと思い、PR会社に転職しました。
そこでは新卒採用をメインに担当し、母集団形成のための広報、インターンシップの設計〜新入社員研修の企画まで、入口から携わりました。
PR会社では、インターンシップや学生アルバイトの受け入れも積極的に行っており、長いと2年間のお付き合いを経て正式に内定となることもありました。
強い想いを持って厳しい選考を通過し、入社後に成果を出す新入社員の姿を見ると、自分のことのように嬉しくて。部門長から「あの子頑張ってるよ」という言葉を聞くことが、やりがいにつながっていました。
PR会社での採用は楽しかったのですが、上場していることもあり、入社前から仕組みが整っていて、少し物足りないと感じていました。
そんな時、トラストバンクの経営管理本部長・川嵜さんから「トラストバンクは何もない状態から始められるよ」と声をかけていただき、新しく作っていくフェーズに魅力を感じ、入社を決めました。
今思い返すと、PR会社の人事経験は挫折の連続でした。あの時の経験がなかったら、今の菅原はありません(笑)
当時はまだまだひよっこで、「提案している施策の目的は?」とよく突っ込まれたりしていて。今でこそ、それが大事だと分かって準備するのですが、当時は指摘される理由が分かりませんでした。トラストバンクに入社してから初めて、前職で成長させてもらったと気づきました。
ーー人事の仕事にどんな魅力を感じていますか?
経営・事業に人財という側面から貢献できるところです。会社の未来を作る、重要な仕事だと感じています。
人は、①時間の使い方②付き合う人③住む場所-の3つのうち、どれかを変えないと変われないと言われています。転職というものは、場合によっては①〜③すべてを変えることにつながります。
転職という人生の転機に関わることは、責任が大きい分、入社後に生き生きと働いている姿を見ると、大きなやりがいを感じます。
人事は会社の顔であるという点も、好きな理由の一つかもしれません。目立ちたがり屋なんだと思います…(笑)(だからといって、入社の決め手が「人事が好印象だったから」となることは、望んでいません)
ーートラストバンクで働く魅力を教えてください。
「地域のためになるか」「自立した持続可能な地域をつくることに繋がるか」が、経営判断の軸になっているところです。
経営理念やビジョンは大抵どこの会社でも掲げていますが、ここまで全社員がビジョンの実現に向けて行動している企業は、他にないと思います。
当社には地域に対して熱い想いを持ったメンバーばかりですし、今後も地域に対しての想いがある方とご一緒したいと思っています。
また、自治体に対する事業特性でもありますが、守りの部分も非常に大事にしているのは、トラストバンクの特徴だと思います。経営として守りが重要という意識が高いので、管理部門で働く者としては働きがいのある環境だと思います。
ーートラストバンクの2年間で印象に残っている出来事はありますか?
人財開発プロジェクトの一環で、全社員に適性検査の受検をお願いした時、対象者約150人全員が期日までに受検してくれたことです。
これまでも前々職含め、よく似た取り組みをしたことがありますが、何度リマインドしても全員受検完了することはありませんでした。
トラストバンクは人への感度が高い方が多いのかもしれないですし、人財開発を全社員が重要視してくれていたのかもしれません。
あと、毎年開催される「ふるさとチョイス大感謝祭」(全国の自治体が寄付者に対して感謝を伝えるイベント)では、社内公募で運営スタッフを募集します。社内公募なのでエンジニアも人事も経理も問わず、全社員一丸となってやろう!という一体感を感じています。
ーートラストバンクに入社して、ご自身が変わったところはありますか?
実は適性検査の数値が変わったんです(笑)。「社交性」に関する項目が、トラストバンクに入社する前は「狭くて深い」だったのが、今は「広くて浅い」に変わりました。
この適性検査は自分が自分自身をどういう人間だと認識しているかが反映されます。これまでは、細かく根回ししないと物事が進まないことが多く、自分を内向的だと思っていた部分がありました。
一方、トラストバンクはチャレンジを歓迎する会社で、経営陣とも距離が近い分、積極的に経営陣とコミュニケーションを取っていくようになったことが、自己認識が変わった要因かもしれないです。
ーートラストバンクをひと言で表すと、どんな言葉が思い浮かびますか?
本当に色んなバックグラウンド・性格の方がいるので、ひと言で言い表しづらいですが、どちらかというと、自分から「俺、すごいぜ!」と積極的に前へ出るよりも、内に秘めた想いがあって、頼られるとすごい力を発揮するという方が多い印象です。それぞれの分野のプロが集まって、地域課題に真剣に向き合っている会社だと思います。
あとは、入社前に川嵜さんから「いい人ばかりだよ」と聞いていて、本心では「1人くらい嫌な人いるでしょう」って思っていたのですが(笑)、入社してびっくり。本当にいい人しかいないんですよね。皆がそれぞれリスペクトし合いながら働いていて、本当に人に恵まれている会社だと感じています。
ーー今後トラストバンクでどんなことをしていきたいですか?
まずは、採用広報を強化していきたいです。もっとトラストバンクの中の人を世の中の皆さんに伝えたいですね。
例えば、社内コミュニケーションの活性化のため、有志で集まって全社イベントを開催したり、災害支援など有事の際のスピード感がすごかったり。そういう会社の空気感も発信しないと伝わらないので、今年は強化していきたいです。
あとは、選考体験向上のための改善や、新卒採用も始めたいです。まだまだ挑戦したいことがたくさんあります。
私は今年30歳になりましたが、若手と距離が近くて、もう少しで中堅に手が届くぐらいの世代で、「若手の勢い」と「ある程度の失敗経験を持つ」、ちょうどいい世代だと勝手に思っています。この世代からこれからのトラストバンクをもっと盛り上げていきたいです。
ーー今後どんなキャリアを歩んでいきたいですか?
実は採用を極めたいとかはなくて、出来ること・得意なことが採用だから、採用を突き詰めているところはあります。
幼い頃から父に「何かひとつ、誰にも負けないことがあれば、食いっぱぐれることはない」と聞かされていて、それもあってか何か一つ強みを見つけたいと思っています。
それが採用かもしれないし、育成かもしれないし、組織の改善かもしれない。まだ分かりませんが、「菅原と言えばこれ」という強みを見つけられるよう、色々なことに挑戦したいと思っています。
将来は、「このテーマでセミナーをするなら菅原さんに声をかけよう」と、呼ばれる人になりたいです(笑)
ーー最後に、メッセージをお願いします。
トラストバンクは2020年1月に経営体制が変わり、現在を第2の創業と位置付けています。
ここから新たにトラストバンクの事業、文化、社会への提供価値を作っていける「創業メンバー」と共に働きたいと思っています。
もし今、チャレンジしたいことがあって、それがトラストバンクの方向性と合っているならば、必ず挑戦させてもらえる環境です。
さあ、あなたは何をやりたいですか?
次回の「トラストバンクの人」は、chiica事業部・マネージャーの堀江健太郎さんです。昨年の11月に入社したばかりですが、「地域通貨」への並々ならぬ想いを持つ堀江さん。起業時代の話や、埼玉県深谷市への移住話などなど、内容盛りだくさんでお伝えします。
(取材執筆=広報渉外部インターン・佐々木あさひ)