2019年、GCFプロジェクト発足数が過去最多に
株式会社トラストバンク(本社:東京都目黒区、代表取締役:須永 珠代)が提供する、ふるさと納税制度を活用した、寄附金の明確な使い道を公開し、クラウドファンディング型で寄附を募る仕組み「ガバメントクラウドファンディング® (GCF) 」において、今年は、すでに220プロジェクトが立ち上がり、最終的には過去最多を更新し、240プロジェクトに到達する見込みです。
プロジェクトが増加している要因:
- 1)自治体が発足したGCFの取り組みが、地元のテレビや新聞などのマスメディアに取り上げられたことで、自治体の間で「資金調達として有効」なだけでなく、「自治体の広報活動につながる」との認識が広がってきました。
- 2)これまでGCFを実施したことがなかった自治体にとって参考となる好事例が多く生まれてきたため、庁内を説得しやすく、GCFを実施するハードルが下がってきていることも考えられます。当社実施のアンケートでも、GCFを実施したきっかけは他自治体の事例を参考に始めたという回答が最も多い結果となりました。
- 3)昨年(2018年)法改正の話が出てから急激にプロジェクト数が増えています。多くの自治体が、他自治体との差別化を図るため、品だけでなく「コト・共感」によって寄附を募る考えが浸透してきています。
◆2019年寄附金額ランキング(2019/12/2時点)
ランキングの特徴:
- 1)今年10月31日未明に全焼してしまった「首里城」。沖縄県民にとって大切なシンボルの再建に全国各地から多くの寄附が届き、現在、6億円を超える寄附が届いています。本プロジェクト開始以降、その他のGCFのプロジェクトへのPV数が昨年対比150%増加しました。
- 2)東京都の自治体が上位を席巻。東京都の自治体は、GCFのプロジェクト立ち上げ数における都道府県ランキングでも1位になるなど、積極的にGCFを活用しています。
- 3)6位の「佐賀県」のプロジェクトは、1型糖尿病を根治するための研究費を募るもので、今回で10回目の立ち上げ。第1回目のプロジェクトは2014年5月から開始し、計10回のプロジェクトで合計3億円近くの寄附を集めました。2019年11月、名古屋大の研究グループが「1型糖尿病」でインスリンを使わない新たな治療法を発見したと発表。その研究費の一部は、ふるさと納税で集めた寄附金が財源。
- 4)上位トップ10のうち、(那覇市、平戸市、京都府を除く) 7つのプロジェクトが、GCFサービス初期から活用している自治体や複数回プロジェクトを立ち上げている自治体。自治体にクラウドファンディングのノウハウが蓄積され、自治体やプロジェクトを応援する寄附者との関係が構築されていることが背景にあります。GCFは、地域の活性化に必要とされる、交流・関係人口にも繋がる取り組みとしても注目され始めています。
◆寄附金が多かったジャンル別ランキング (2019/12/2時点)
ランキングの特徴:
災害は、首里城再建プロジェクトに対する寄附が大きな割合を占めてました。
GCFでは、「災害関連」「動物愛護」「子ども・教育」における寄附が集まりやすい傾向にあり、今年も例年通り、それらのジャンルへの寄附が多くの割合を占めましたが、まちづくりでは、墨田区のすみだ北斎美術館への寄附を中心に寄附を増やしました。最近では、日本が世界に誇れる「伝統 ・文化 ・歴史」や、 自治体と企業やNPOなどが連携して実施する「新産業 ・地域創生」でも数千万円単位の寄附を集める取り組みが出てきており、様々な分野において、積極的な活用が見込めます。
◆GCFを最も活用している都道府県ランキング (2019/12/2時点)
ランキングの特徴:
東京都は、墨田区や世田谷区、文京区をはじめ、多くの自治体がGCFのプロジェクトを立ち上げています。特に、上記の自治体は、すでに複数のプロジェクトを立ち上げ、寄附を募るノウハウや寄附者との関係を築いています。
また、佐賀県は、県庁がサービス開始当初からGCFを活用し、多くの実績をあげていることから、県内の市町村も積極的にGCFを活用しています。
株式会社トラストバンクについて
2012年4月設立。2012年9月、ふるさと納税総合サイト『ふるさとチョイス』を開設。同サイトは、約1億9,500万の月間PV数(2018年12月)、契約自治体約1,500団体超(2019年12月)、お礼の品登録数24万点超(2019年12月)を有する国内最大のふるさと納税総合サイトに成長。2013年9月、「ガバメントクラウドファンディング®」をスタート。2014年9月には災害時にふるさと納税の寄附金を被災地に届ける「ふるさとチョイス災害支援」の仕組みを立ち上げ、全国の自治体に無償でプラットフォームを提供。
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