愛媛県宇和島市とふるさと納税総合サイト「ふるさとチョイス」( https://www.furusato-tax.jp )を企画、運営する株式会社トラストバンク(本社:東京都目黒区、代表取締役:須永珠代、以下「トラストバンク」)は本日10月1日、トラストバンクが提供する、ふるさと納税制度を活用したクラウドファンディング型で寄附を募る仕組み「ガバメントクラウドファンディング®」(以下GCF)において、閉鎖された診療所を「島の保健室」として再活用し、災害時の地域の共助を育むことを目的としたプロジェクトを開始しました。同市がGCFに取り組むのは初めてです。募集期間は2019年10月1日~2019年12月31日(92日間)、目標寄附金額は225万円です。
宇和島市は、平成30年7月豪雨により今までに経験したことのない甚大な被害に遭いました。その一方で、ある地域では、災害直後から住民同士が声をかけあい、そして支えあう、いわゆる「共助」の力が大きく発揮され、今もなお宇和島市の復興の支えとなっています。これは、住民同士が支えあいながら暮らしていこうと開設した地域のコミュニティ拠点を中心とした動きでした。
本プロジェクトでは、この「共助力」を高めるきっかけとなった仕組みを他地域に広げるため、高齢化と人口減少が進む「九島」で、閉鎖された診療所を改修し、新たなコミュニティ拠点「島の保健室」をつくります。今回のプロジェクトを成功させ、今後さらに市内全域に同様の仕組みを展開し、災害に強いまちづくりに取り組んでまいります。寄附金は、旧九島診療所改修工事費用の一部に活用します。お礼の品として、宇和島市・九島産のみかん、ヒオウギ貝の絵付けセット、宇和島市三間地区産のお米などをお送りさせて頂きます。
今回、宇和島市が活用するGCFは、お礼の品ではなく、“寄附金の使い道”から寄附を募ります。自治体はGCFのプロジェクトを通じて、地域課題やその課題に対する解決方法をわかりやすく、多くの人に発信し、共感を得ることで寄附を集めます。一方、寄附者はその地域に対する支援や応援の想いで寄附をするため、交流人口や関係人口増加のきっかけにもなる仕組みとしても注目されています。プロジェクト数も年々増加しており、今年6月に行われたお礼の品に係る法改正により、GCFへの関心は益々高まることが想定されます。
「昔は当たり前だったご近所同士での支えあいが、今ふたたび見直されていますが、こうした地域の宝が、時代の流れとともに失われ始めているのも事実です。当市では、地域のコミュニティを守り、共に支えあう社会である『地域共生社会』を実現する取組を、数年前からはじめています。
平成29年度に初めて『地域共生社会』の拠点を開設した三間地区では、昨年の豪雨災害時、被災直後から住民共助による復旧支援活動の分野において、大きく機能しました。こうした経験から、この取組を他地域にも水平展開していく必要性を改めて確信するとともに、頻繁に大規模な災害が発生している昨今、市全体、ひいては日本全体で地域力の向上が求められていると感じています。
今回、プロジェクトの舞台として選んだ九島地区での挑戦を成功させ、少しでも早く他地域でもこの取組を実施していきたいと考えておりますので、みなさまのご協力をどうぞよろしくお願いいたします。」
(注)募集期間は、延長の場合がございます。
2013年9月にトラストバンクが提唱した仕組み。ふるさと納税を活用して、自治体がプロジェクトオーナーとなりクラウドファンディング型で広く資金を調達する。自治体は関心や共感を呼ぶプロジェクトを立ち上げることで多くの資金を調達し、寄附者は自らの意思で寄附金の使い道を選ぶことができる。地域活性化には寄附金の使い道が重要であるとの考えなどから、2017年頃から関心が高まっている。ガバメントクラウドファンディングでは、自治体が地域の課題に対する具体的な解決方法、その解決施策に対して必要な寄附金、寄附金を集める期間などを提示する。